吸気口
スズキ サベージ650
「キャブがオーバーフローして、エンジン不調」という修理。
オーナーはベテランのお客様だった。
エアクリーナーケース下部のドレンホースからガソリンが漏れていたのでオーバーフローと判断し、キャブレターのフロートチャンバーを開け、真鍮製フロートの爪を曲げ油面を低く調整してみたとのこと。
それでもエンジン不調は改善せず・・・という状況だった。

入庫時のプラグの状態は、当然ながら真っ黒だった。
今にして思えば、「空気が吸えずに苦しくて窒息寸前だぜ」 と訴えていたんだな・・・。

キャブ整備の為、外装品を外していると・・・エンジン不調の原因らしきものを発見・・・。
メインシートの裏側には、ビニール袋に入った車検証が貼り付けられていた。
そして、このバイクの吸気口はシート下のこの狭い空間に位置していた。
650ccのビッグシングルの強大な吸引力により、車検証が吸い込まれ吸気口を塞いでしまったようだった。
そう、吸気口を手で塞ぐと・・・ガソリンがエアクリーナー側に逆流(無理矢理エンジン内にも流入)するんです。
それで、フロートやバルブが原因のオーバーフローと勘違いしてしまったようです。 (オーバーフローには違いないけど・・・)
キャブレターを単体にして点検&調整し、オーバーフローしないかそのまま2~3日放置しました。
※フロート高さ27.95mm、油面-7mm

10月1日・・・天候不順の合間を縫って試乗・・・。


さらに試乗を繰り返す事数日・・・。
トータルで40Km程テスト走行し、症状が発生しないのを確認し完成としました。

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